品川区民芸術祭 しながわアーティスト展2015参加作品
モメラス第二回公演 ワーク・イン・プログレス
『薄闇、そこは散漫もしくは出口』
【 作・演出 】松村翔子
【 DJ 】 牛川紀政
【 出演 】山縣太一、曽田明宏、井神沙恵、竹之下桃、黒川武彦
2015年10月3 (土) , 4 (日) 14:00開演
予約不要・入場無料
メイプルカルチャーセンター
〒 140-0015 東京都品川区西大井1-4-25
TEL : 03-3774-5050
FAX : 03-3776-5342
E-mail : maple@shinagawa-culture.or.jp
アクセス
・JR横須賀線・湘南新宿ライン「西大井駅」徒歩2分
・東急大井町線「戸越公園駅」徒歩15分
・東急バス JR京浜東北線・東急大井町線・りんかい線「大井町駅」より「西大井駅」行き終点下車、または「荏原営業所」行き「西大井駅入口」下車
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「男の獰猛な右手が熱気で白く曇る窓ガラスにぶつかり、その手形がついた部分から、薄闇に立ち並ぶビル群がはっきりと見渡せた。女は窓の外、秩序を保った高速道路に等間隔で並べられたオレンジ色のナトリウムランプと、それに沿って流れていく車のテイルランプを見ていた。男の視線は女の背中を突き刺して揺らす。やがてその視線は肋骨を貫いて落下し、床と窓のサッシの境い目あたりに打ち捨てられ、散り散りになるだろう。」
DJは音楽を流し続けている。
酒やらゲロやらをぶちまけられた黒い床はテラテラと濡れ、
スピーカーは躍起になって唾を飛ばしながら怒鳴り、
重低音でみぞおち辺りを殴りつけてくる。
必要なのは強度であって、それさえあれば何でもいい。
野蛮でなければ生き残れないし正義も悪も特に問わない。
どうせ音楽はそのうち止んでしまう。
消えたい女と、眠りたい男、
そしてそれを取り囲む世界について。